iPodの功罪
今更ながらiPodについて振り返ってみる。私はHDD搭載のiPod には全く興味が無かったので固体メモリ搭載のiPod nanoから使い始めた。1世代と3世代目を買ったが「ようやくwaveで音楽が入れられる」という期待は、買ってから数か月後にはっきり気づいたが見事に裏切られた。
望んでいたのはCDの音質に飽き足らないアナログの耳で満足できる音楽が聴けることだったが、外に持ちだしてもそんな音は聴けなかった。
当時スティーブ・ジョブズはとてもうまくiPodを作ったと思う。他のメーカーができないくらい低価格で大容量のメモリを使ったiPodを作った。競争できるような差ではなかったのでMP3プレーヤーの類もたくさん姿を消した。アップルはとてもうまい商売をやったけど、何一つ音質の向上はもたらさなかった。それどころか競業他社をぶっ潰すことで技術的な後退をもたらしたと思う。
反面iPodの持たない高音質化に舵を取ってiriverがAstell&Kernを作ったように良い動きもあった。大分後の事だ。
その携帯プレーヤーの高音質化は近年になって実現され始めたと思う。聞いた途端に「残念」と思うような音質ではなくなったのだ。主にデジタルフィルターの進歩か、DACの進歩か定かではないが。
コメント