Symbio F

最近MUSINは販売しているSymbio Fというイヤチップを買いました。今までフォーム系のイヤチップはコンプライ、クリスタルライン、デコーニ等を使った事があります。それらを買った頃はbeyerdynamicのXelento RemoteはJHAudioのユニバーサルのRoxanneⅡ、LaylaⅡ等を持っていたので、それらに付けて試してみたのですが、結局オリジナルイヤピースに戻ってしまいました。オリジナルに比べて明らかに良いという点が見出せませんでした。

今回はAZLA HORIZONに付けてみるつもりでSymbio Fを買ってみました。AZLAは新しいイヤピースをどんどん短い期間で出しており、まるで試作品の評価に付き合っているようで途中で買うのを止めてしまいました。そんなに大きく音質やかけ心地が向上しているようにも思えなかったからです。



 

今回Symbio Fをイヤチップとしては久しぶりに購入したのは自分なりに情報を集めて面白そうだと思ったからです。前評判の

フォームタイプとしては高域の減衰が少ない

ゆっくりと戻る素材なので耳によくフィットする

等を参考にして取り寄せてみました。

実際にAZLA HORIZONに付けてiBassoDX160の音を聴いてみると前評判とはちょっと違った印象を持ちました。

①音のトランジェント(音の勢い)をよく再生する

音楽が盛り上がっていく時にその勢いを殺さない。これは特に据え置きオーディオをやっていた頃に重要視していた点です。フォルテが勢いを殺されてヘナッとしてしまったのでは音楽の感動も半減するのです。ただきれいに鳴らすのは今の機械の多くが得意ですが、伸び切る音を再生してくれるものは少ないです。

②音の帯域バランスがいい

前評判通り高域はあまり減衰する感じが無くてエネルギーがあります。ただそれに対して低域には不満のツイートも見かけましたが、私が聴いてみる限り十分バランスが良いし低域不足とは感じませんでした、

そもそもイヤホンに圧迫感を覚えるような低い音が再生できるかというとそれは無理でしょう。「低く感じる音」ではなくて「本当に低い音」は耳だけでなくむしろ体で感じるものだと思います。例えばかつてよく調整されたウィルソン・オーディオのグランドスラムX-1が聞かせた低音、すごいスピードで低域の音のエネルギーがぶんぶん飛んでくるような音はイヤホンやヘッドホンで再生は不可能です。

イヤホンの中ではかなり低域の出るAUDEZE LCDi4も使っていますが、それでもそう思います。スペック上は10Hz~50kHzを低歪率で再生します。ただしあくまでスペック上の事で、本物のドラムの皮が震える音やグランドスラムX-1のような音を再生するのは無理です。ある程度の再生能力があればよしと考えるのがいいと思います。

③耳によくフィットする

耳の孔にねじ込んでからしばらくすると落ち着きますが、それからが大事です。フォームタイプの多くのイヤチップだとしばらくして違和感を感じたり、耳に心地悪さが出て来ることが多いですが、3~4時間音楽を聴き続けても快適です。

こういった点からもうAZLA HORIZONのイヤチップはSymbio F で行こうかなと思います。交換用イヤチップとしては初めて付属のイヤチップより良いと思った製品です。

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