インターナショナルオーディオショウ2021で聴いたSOULNOTEの音

 今回のインターナショナルオーディオショウでまともに聞いたのは初日のSOULNOTEブースくらいでした。初日で体調を壊したので2.3日目は行っていません。どうも昼食に買ったパエリアがあまり合わなかったらしい。パエリアが悪いのではなく、海産物をあまり体が受け付けないのです。アンチョビかな。

 2019年にSOULNOTEを聞いた時の組み合せではPMCのスピーカーを使っていた。デモの話の内容も主にNOSでアナログフィルターも使わないで出力するとどういう音になるかというものだった。私はそこで使われた音源になじみが無かった事もあって、NOSの音は強烈に印象に残ったが音源とスピーカーのせいかもしれないとも思った。PMCのスピーカーはあまり聞きなれていなかったので。ちょっと判断保留状態だった。

今回のインターナショナルオーディオショウではスピーカーがYGアコースティックとなり予約制の試聴会で、2019年とは随分雰囲気が異なった感じでした。

私は開始時間にちょっと遅れて入場したのですが 、予約していたのですんなり着席できました。


 



 今回はYGアコースティックのスピーカーでしたがこのスピーカーも聞きなじみがありません。あくまで全体として音の印象をとらえる事になりました。

 音を聞いてまず気づいたのは音楽が「静かに鳴る」という事でした。音像に付帯音がまとわりついたりする事がなく、響きがきれいに伸びてゆきます。不快な音の濁りや余分な付帯音がありません。それが静かだという印象になったのだと思います。

過去の経験からこれは過渡特性の優れた装置なのではないかと思いました。 鳴るべき音が立ち上がり鋭く鳴り、鳴り終わったら瞬時に振動が収まるという事です。

SOULNOTEのホームページでもDACの説明の写真に全くプリエコー、ポストエコーのないものが上げられていますが、それを実際に音にしたような印象を受けました。

私が試聴会で座った位置は真ん中前から2列目。ほぼ特等席です。自分の耳の少し上の所にスピーカーがピンポイントの音場を結ぶ位置がありました。本来YGアコースティックのスピーカーは多人数で聞くようなものではなく、ただ1点に明瞭な音場を結ぶのかと思いました。

音離れもダイナミクスも申し分なく素晴らしい音でした。過渡特性の他にもう一つ気が付いた事がありました。音の壁、違和感の無さです。

音の違和感というと何の事かと言われそうですが、アナログからCDに音楽ソースの主役が移り変わった時にしばしば悩まされていたのがそれでした。音の鳴り初めにまず壁というか軽い違和感があり、それを「仕方ない」と認めた上で音を聞き始めるのです。良い装置で聞くアナログ、主にLPではその違和感を感じたことはありませんでした。

デジタルになってから最近ではかなりその違和感は少なくなってきたと感じていますが、今でも皆無ではありません。それがSOULNOTEの装置では全く違和感を感じる事無く音楽に入っていく事ができました。

こういった経験は少なくともインターナショナルオーディオショウでは皆無でした。デジタルソースを聞くときはある程度違和感はあきらめて聞き始めます。それはSOULNOTEの機器よりもさらに数倍高価な機器の場合でも同様でした。

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